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神父様のお言葉

神父様のお言葉

 

こころに残る食事

宗教主事 大橋和人

 

 

 

 

誰にでも、こころに残る食事はあるでしょう。
私も、たくさんの思い出があります。その中でも、今でもはっきりと思い出すものがあります。
 
 大学生の時、親元をはなれ、広島にいました。友人の家に泊めてもらった朝、友人のおばあさまが白ごま入りのおにぎりをつくってくださいました。その香ばしいおいしさと、やさしいおばあさまのほほえみは、決して忘れられないものです。
 こどもを育て、働き、たくさんの経験を積んだその優しい手で握られたおにぎり
友人の家族は、被爆者がほとんどでした。そのおばあさまも、被爆者でした。
たくさんの事を乗り越えて来られたその手で握られた、あのおにぎり
 
 あの食事の思い出は、私にとってあの方から受けた愛情、形見です。
 
 「イエスは、この世から父のもとへ移る御自分の時が来たことを悟り、世にいる弟子たちを愛して、この上なく愛し抜かれた。夕食の時である」(ヨハネによる福音書13:1)。「夕食」とは、「最後の晩餐(さん)」の事です。
 「イエスは、パンを取り賛美の祈りを唱えて、それを裂き、弟子たちに与えながらいわれた。取って食べなさい。これはわたしの体である」(マタイ26:26)。
 
 聖書の中で「からだ」は、霊魂も肉体もふくめた「その人そのもの」をあらわします。「私のすべてを、あなたがたに与える」と言われたのです。
十字架にかかることの意味と最後に晩餐の意味を結ばれたのでした。
 
 麦はひかれて、粉になり、自分のいのちを食べる人に与えます。すべての食べ物のもつ意味ですが、イエスは食するすべてのものの、いのちを支える食べ物となりました。「この上なく」思いを込めて、弟子たちをいつくしみ、パンを裂いて、渡したイエス。
 

 思い出に残る食事の中心にあるのは、供してくださる方の「いつくしむこころ」、その人そのものがあるのではないでしょうか。