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神父様のお言葉

神父様のお言葉

 

「イエスの心と愛にそうように行われる教育」
 大橋和人

 

 

日本聖公会司祭であった故森一郎師の文章。
「新・キリスト教 保育者必携-社団法人キリスト教保育連盟-」。
様々な事に不安を抱えて働き始めた先生方(多くは洗礼を受けていない方々)の悩みに答えようと創られたこの本は、簡潔だが深く、感銘を受ける内容だ。
 
「神の国に入ることのできる人は、自分を義人だと自負している人ではなく、むしろ、自分を罪人だと思い、とてもそこには入ることはできないと思っているような人々こそ、そこに入ることが出来るのだと(イエスは)言われました。このためイエスのまわりには、取税人、罪人などと呼ばれる人々、さまざまな悩みをもつ人々が集まり、逆に、学者、パリサイ人などの宗教的エリートたちは、イエスを敵視するようになりました。イエスはこのように、いつも、より悩む人、より小さいものに心をとめられました。・・ここにキリスト教幼児教育の原点があります。それは、イエスの心と愛にそうように行われる教育のことなのです」(上掲書・P11)。
 
キリスト教の信者の方なら誰でもすぐ語れそうな内容だと思うが、しかし しかし、完結に平易に表そうとする程難しいものだろう。ここが執筆者の力量だと感じ入る。幼児教育を志した方こそ、イエスのこころにそってほしい と。
ここからエルミタージュ美術館所蔵のレンブラントの『放蕩息子の帰還』を思い出した。絵画の右上、暗い影にうっすらと、目を凝らさないと見えない「ゆるされることの少ないお兄さん」(ルカ7章の一句-個人引用-)が描かれている。       
ご覧になった方は多いと思うが、見つけた瞬間、その表情は、背中に冷たいものがすっと流れるようにぞっとするほど憎しみ、妬み、嫉みに満ちている。この絵画に登場する人物は、慈しみ深い父以外、全て私個人の人物像を表現している。
 
 いのちを育み、その喜びを見出せるように導く、幼児教育は「人間」そのものをよく知ったうえで、なおかつ人間そのままを包み込む神の慈しみをつたえる。  
人間とは、「社会正義を声高に叫んだかと思うと 人を助けるのに指一本動かそうとせず すべてを独占したかと思えば 気前よく全部を分けたりする。こんなわたしたちを それでも神は信頼し わたしたちのなかに隠れている太陽が輝くようにと いくつもの瞬間を わたしたちにくださる」(「イエスと出会う」アルベール・アリ シャルル・シンガー共著 教文館)
 人間の限界を知ることは つらいこと。でも それが 朝の輝きのおとずれ。